見えるか

質問:龍安寺の石庭に何故宇宙が感じられるのでしょうか。
僕が考える答えのひとつは、宇宙を感じるまでに
人が想像できる生き物だからではないでしょうか。
だから実際に宇宙がそこになくてもいいし、それが宇宙でなくてもいい。
想像する力があるということに気づくだけでも充分ではないでしょうか。
よく見える化という言い方があります。
ビジネスやマーケティングでは有効かもしれません。
それは車を運転するときに曇ったガラスでは
危険だという理屈ときっと近いでしょう。


世界が百人の村だったら。一秒間の世界。
分かりやすく興味をもちやすい編集方法だと思います。
マスコミライクというかね。
複雑で混沌としたものや収集のつかない対象に
あえて無理矢理ドライな数式をあてはめることで、
整理されて見えやすくなるというわけです。
でも、これは見える化とは違うような気がします。
見えないものが見えてきたのではなくて、
解像度を落として単純なピクセル化していく作業のような気がしてしょうがない。
Aは、赤、青、濃い緑、中間のグレー、濁った黄色とそれに近いオレンジ。
で、一番多いのが中間のグレーだから、Aはグレー。
Bは、赤、濃い赤、渋いグリーン、鮮やかな緑、ピンクっぽい赤
で、一番多いのがピンクっぽい赤だから、Bは赤。


さて、グレーと赤ではどちらが魅力的ですか?


これは一般的で基本的な広告の手法です。
対象も命題も誘導尋問的。


間の間、またその間を想像する力。時間や場所の概念を超えて想像する。
それでも想像できなければ、自分が想像できる身近なものを
より理解できるようにもっともっと想像してみる。
大切なもの、家族、恋人とかそういうもの。
それが世界や宇宙の理解につながるという方法もひょっとしたら
あるかもしれない、というわけです。
あ、もちろんまだまだ自分ではできていませんけどね!